とある日の『街なかArtウォーキング-そらいろユートピア-』の様子

511 (15)_R

人と人とのつながりやほかの人を思いやる気持ちなど、さまざまなアート作品を通して創造力と愛にみちた空間について考える展覧会『そらいろユートピア』展が4月19日より始まりました。

そして、十和田市現代美術館のボランティアメンバーによるガイドのもと、まちなかを巡るツアー『街なかArtウォーキング-そらいろユートピア-』も、始まっています。

十和田のまちなかにある『そらいろユートピア』展の作品展示会場を巡りつつ、十和田のおもしろスポットを巡り、あったかい人たちとの出会えるツアーです。

今回まちねた部は、とある日のツアーの様子を取材させていただきました。

この日は天気も良く、ボランティアのマスコットキャラ「げんび~くん」も同行していました。
511 (1)_R
11時、ツアー開始です。
集合場所である美術館の休憩スペース(カフェ)から外へ出発。
まずは、ガイドから美術館の特徴やチェ・ジョンファさんの「フラワー・ホース」や高橋匡太さんの「いろとりどりのかけら」など、作品の解説を聴くことができます。

511 (2)_R
続いて官庁街通りを歩きます。官庁街通りをはさんで美術館の向かい側には、アート広場があります。
草間彌生さんの「愛はとこしえ十和田でうたう」やエルヴィン・ヴルムさんの「ファット・ハウス」「ファット・カー」のエピソードを紹介。
また、駒街道とも呼ばれるだけあり、足元に馬蹄が埋められてあったり、鞍や馬蹄の形の案内板、馬の頭の車よけなど、馬にちなんだオブジェが多数あります。

511 (3)_R
写真の作品はリュウ・ジァンファさんの「マーク・イン・ ザ・スペース」です。
アートベンチなので、実際に座ることができます。
木漏れ日の下で休憩するのも気持ちよさそうです。

511 (5)_R
この立体的なMAPは、美術館が建てられる以前の官庁街通りのもの。

511 (7)_R
続いて、美術館とまちなかを繋ぐ目的でつくられたアートステーショントワダ。
市内の観光案内をしてくれる観光協会窓口や市内のセレクトしたお土産を販売しています。
また、ジェラートやごぼう茶なども味わえます。
他にも、ラーメン屋さんや衣料店、携帯電話ショップや100円ショップもあります。

511 (8)_R
アートステーショントワダには屋根のついた広場みたいなスペースがあります。
そこに、そらいろユートピア展の作品『A Piece of Forest(TOWADA)』があります。
山本修路さんの作品で、雪が残る山から土を切り取って持ってきたものです。
作品によって、切り取ってきた場所が異なるため、土に眠っている植物の芽吹きも作品ごとに異なります。

511 (8B)_R
十和田市出身で鉄職人の「なかがわつきこ」さんの作品も見ることができます。

511 (9B)_R
そして、今年の春に完成した商店街アートファニチャーの紹介です。
写真は、建築家である日高恵理香『商店街の雲』です。
ベンチなので、実際に腰掛けることができます。

511 (10)_R
げんび~くんも絶妙なバランスで座っています。

511 (11)_R
続いて、同じく建築家の近藤哲雄さんの『pot』です。

511 (12)_R
街なか市場の屋上は、フェデリコ・エレーロさんのそらいろユートピア展の作品があります。
そして、その作品は、美術館の屋上から見る作品となっています。

IMG_7797_R
商店街にはフェデリコ・エレーロさんのステッカーが貼られています。
不思議でなんだか可愛い小さなモンスターたち。
初期の頃の作品だそうです。

511 (13)_R
続いて、大友歯科入り口には、山本修路さんの作品があります。

511 (15)_R
続いて、高村食料品店にて、御主人が出迎えてくださいます。
ここでは、山本修路さんの作品の解説や変化を教えてもらえます。

511 (16)_R
思わず写真を撮ってしまう植物が生えてきたそうです。

P1150450_R
それがこれ。
ギンリョウソウです。
山の中でしか見られない植物です。
お店のご主人も、最初何が出てきたのかわからず、何かの幼虫かと思ったそうです。
びっくりしますよね。

511 (17)_R
また、御主人から、山本修路さんが市民と一緒に取り組んでいる「酒プロジェクト」のエピソードも聴けます。

511 (18)_R
酒プロジェクトで生まれた日本酒「天祈り」です。
十和田の田んぼで育った十和田のお米「まっしぐら」を十和田の市民が刈ってつくられました。
そのお米は、地元の酒蔵の杜氏「佐藤企」さんによって日本酒へと生まれ変わります。
山本修路さんが十和田で佐藤企さんと出会って生まれたそうです。

511 (19)_R
続いては、福田菓子舗。
ここにも山本修路さんの作品があります。
お店の中に自然があるなんて不思議。

511 (20)_R
このお店のバタークリームが美味しいんです。
この日は、おかみさんから「酒粕ケーキ」の差し入れ。この酒粕は、山本修路さんの酒プロジェクト「天祈り」のものです。
十和田市民と縁の深いアーティスト山本修路さん。
ここでも、コラボ作品。まさに「まちのアーティスト」です。
おかみさん、ごちそうさまでした!

511 (21)_R
ツアーの道中、何気ない会話も盛り上がります。
やはり、ボランティアさんもお客様とお話するのが好きなんですね。

511 (21B)_R
ツアーでは、美味しい食事のお店やぜひお立ち寄りしてもらいたいお店もご紹介しています。

511 (22)_R
そして、ツアーで最後に立ち寄るのが「松本茶舗」。
アートがお好きな御主人がもてなしてくださいます。
お店の中に仕掛けがあって、「えっ!?こんなところに作品があるの?」とみなさん驚かれます。
ぜひ、実際に見て欲しいです。

511 (23)_R
色んな引き出しがあって話題が豊富な御主人。
アート作品の解説や、これまで十和田に訪れたアーティストの取り組みやエピソードを教えてくださいます。

511 (24)_R
どんぶりの楽器や立体的な写真など、他にも店内には見所がいっぱいです。

511 (25)_R
最後にツアーに参加したみなさんで記念写真。
ここで、ツアーは解散になりますが、松本茶穂に残って御主人との会話を楽しむのもよし、街なかのお食事どころでランチを召し上がるのもよし、です。

街なかArtウォーキングを取材してみて、十和田のあたたかい人たちとお話するお客様の笑顔を見ることができました。
そして、ボランティアさんたちの楽しみながら一生懸命に取り組んでいる姿がとてもいいなぁと思いました。
取材のご協力ありがとうございました。

みなさん、ぜひ十和田のまちなかへいらしてくださいね。

**************
【『街なかArtウォーキング-そらいろユートピア-』 概要】

1、開催日時:
毎週、土・日曜日 11時~ ※1時間程度
→出発時間の5分前には、集合場所へお集まりください。

2、集合場所:十和田市現代美術館休憩スペース(カフェ)内のコンシェルジュデスク前

3、ガイド:十和田市現代美術館ボランティア
webサイト→ http://tacvolunteer55.wix.com/tacvolunteer

4、参加費:無料

※参加登録:当日出発前迄に美術館休憩スペース(カフェ)で登録。
※ツアーは天候不順などにより予告無しに中止、行程変更する場合があります。あらかじめご了承ください。

※写真は、先週のものです。

■ツアー詳細
https://www.facebook.com/events/1383232998628249/